クレジットカードを申し込む理由として「会計時にやり取りがスムーズに済む」「ポイントが貯まる」「入会特典がお得」「カードのデザインが気に入った」などなど様々あるかと思います。
ただ、欲しいからといって複数同時に何枚も申し込みをしてしまうと審査に落とされてしまう可能性が高くなります。
これは「多重申込」といって、クレジトカードを短期間に申し込む件数が多ければ多いほど審査に落ちやすくなります。
ではなぜ審査に落ちやすくなるのでしょうか?
また、すでに複数申し込んでしまった人はこの先もずっと審査に落ちやすいのでしょうか?
ここでは複数申し込みが審査に落ちやすくなる理由と、すでに複数申し込んで審査に落ちてしまった人ができる対策を含め、出来る限り審査に通しやすくするためのポイントなどをご紹介していきます。
これから申し込む人も、すでに複数申し込んでしまっている人も、ぜひ最後まで読み進めて計画的な申し込みをしましょう。
複数申し込みは絶対に審査に落ちるの?
複数枚クレジットカードを申し込むと、絶対に審査落ちする訳ではなく、複数申し込みに柔軟な対応をするカード会社もあります。また、申し込みをする本人の属性でも左右されるため、一概に落ちるとも落ちないとも言えないというのが正直なところです。しかし、複数申し込みはクレジットカード会社も審査に慎重になるため、審査落ちしやくすなるのは間違いありません。
まず前提として、複数同時に申し込みをしたからといって、確実に審査に落ちるわけではありません。
各クレジットカード発行会社の審査基準は様々あり、複数申し込みに厳しいクレジットカード会社もあれば、あまり重視していないクレジットカード会社もあります。
また、同じ件数を申し込んだとしても、申し込む人の属性(年収や勤め先、勤続年数など)によっては、すべて審査に通る人もいれば、すべて審査に落ちる人もいるでしょう。
なので、クレジットカードの複数申し込みで絶対に審査に落ちるのかと言われたら、申し込む人の属性と各カード会社次第としか言えません。
ただし、複数申し込みをした場合、クレジットカード会社も審査に慎重になるため、結果として審査に落ちやすくなるのは間違いありません。
スポンサーリンク複数申し込みが審査に落ちやすくなる理由
複数申込みが審査に落ちやすくなる理由として「個人信用情報に申し込みをした事実がすべて記載される」ことや「そもそも複数申し込みを認めていない」クレジットカード会社もあります。また「お金に困っていると警戒される」ことや「入会特典目的だと思われる」ほか、貸金業法の「総量規制に引っかかる可能性」もでてきます。
これらが全てではありませんが、少なからず影響があるものです。
ではなぜ審査に落ちやすくなるのでしょうか?
おもに考えられる理由として以下のようなものが挙げられます。
- 個人信用情報に申し込みをした事実はすべて記載される
- そもそも複数申し込みを認めていない
- お金に困っていると警戒される
- 入会特典目的だと思われる
- 総量規制に引っかかる可能性
これらがすべてではありませんが、少なからず影響があるでしょう。
それでは詳しく見ていきましょう。
個人信用情報に申し込みをした事実はすべて記載される
あなたや私も含め、個人の信用情報はCIC、JICC、全銀協などの信用情報機関で管理されています。
そして国内にある金融機関は必ず1つもしくは2つ以上の信用情報機関に加盟しています。
個人信用情報にはクレジットカードだけでなく、各種ローンなどの契約に関する情報が記載されています。
そこには、過去2年間に延滞や滞納がなかったかなどの支払い状況(クレジットヒストリー)のほか、過去6ヶ月間に申請したクレジットカードの申し込みの事実も記載されます。
この個人信用情報は、先に挙げたCIC、JICC、全銀協からなるCRINと呼ばれる情報交流ネットワークで共有されていて、例えばあなたがCICに加盟しているクレジットカード会社に審査を申し込むと、申し込みの事実が個人信用情報に記載され、その情報はJICCに加盟している他のクレジットカード会社にも共有されます。
出典元:JICC 日本信用情報機構
この情報共有ネットワークにより、クレジットカード申し込み者が、半年間で何件申し込んでいるかがひと目で分かります。
そしてこの半年間での申込件数が多ければ多いほど、審査が厳しくなります。
その理由をご説明していきます。
そもそも複数申し込みを認めていない
クレジットカード会社によっては、そもそも短期間での複数申込みの場合は審査を見送ると明言しているところもあります。
以下はセゾンカードのオンライン申し込みページでの注意書きです。
短期間に複数のお申し込みをいただいた場合については、当社基準によりお見送りになる場合がございます。
この他、三井住友カードやアプラスカード、イオンカードなども複数申込みには厳しい傾向があるという話を聞きます。
お金に困っていると警戒される
クレジットカードの複数申込みは、単純に『お金に困っているのか?』『色々なところから、借りられるだけ借りて自己破産するのでは?』と警戒されます。
現実に限度額めいっぱい借りて、返済出来ずに『飛ぶ』人は少なからず存在するのでお金を貸す立場のカード会社からしたらこれは当然のことでしょう。
入会特典目的だと思われる
各クレジットカード会社でよく目にする入会特典に「新規入会&ご利用で最大◯,000円キャッシュバック」や「◯,000円分のギフトカードプレゼント」などがあります。
なぜこのような特典をつけるのでしょうか?
クレジットカード会社も営利目的で運営しているので、利益を求めます。
そしてカード会社の利益には以下の様なものがあります。
- 年会費
- カードの利用による加盟店からの手数料
- 分割やリボ払いによる金利手数料
要するに、カード会員にはクレジットカードを使ってもらわなければ利益に繋がりません。
言わばクレジットカード会社としては、先行投資として入会特典などを付けて、会員の獲得をしているわけです。
入会特典目的で新規にカードを作る人が一定数いることも織り込み済みで、入会特典の内容も考えられているはずです。
しかし、そんな入会特典目的の人があまりにも多いと採算が合わないので、明らかに入会特典目的とみられる複数申込み者は、審査の時点で落とされてしまうのは当然ですよね。
総量規制に引っかかる可能性
総量規制とは、個人の借入総額が年収の1/3までに制限される仕組みで貸金業法で定められています。
貸金業法は、主に消費者金融のカードローンなどキャッシングに対して適用されるものですが、当然クレジットカードのキャッシングにも適用されます。
クレジットカードの複数申込みをした場合、キャッシング枠も一緒に申請すると、この総量規制に引っかかる可能性が高くなります。
対策としては、カードの申込時にキャッシング枠をはずしたりゼロ円に設定すれば、審査に通る可能性が上がります。
詳しくはこちらでご紹介しています。
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ここまで、クレジットカードの複数申し込みをすると、カード会社から様々な理由で警戒されてしまい、「申込みブラック」として審査に落とされやすくなることをご説明しました。
そしてクレジットカードに申し込んだという情報が、個人信用情報に記録されるというのも前述の通りです。
では、クレジットカードの複数申し込みで、一度、申し込みブラックになってしまうと、この先も審査に落とされやすいままなのでしょうか?
結論から言うと、最後の申込みから6ヶ月以上、新たに申込みをしなければ申し込みブラックの状態は消えます。
その理由は、その情報の保有期間が最後の申込みから「6ヶ月間」と決められていて、期間が過ぎた情報は自動的に抹消されるからです。
複数申込みをして、比較的審査がゆるいカード会社にすら落とされてしまった人は、まずは最低でも半年間はおとなしく時が経つのを待つと良いでしょう。
複数申し込みは同時に何枚までならOKなの?
それでは何枚からが複数申し込みと言えるのでしょうか?
これは、各クレジットカード会社毎に審査基準が違うのと、申し込む本人の属性でかなり左右されるので一概には言えませんが、半年間で3枚、多くても5枚程度にしておいたほうが良いでしょう。
もちろん、人によってはそれ以上の枚数を作るのは可能でしょうが、審査に落ちにくくするためには少し余裕を持った申込みをしたほうが無難です。
また、一度に3枚申し込むのではなく、1枚申し込んだら1ヶ月程度間隔を空けるなどすると、審査の通りやすさが確実に違うはずです。
それに加え、申込時にキャッシング枠をゼロ円にしておくとさらに審査が通りやすくなる可能性が上がるでしょう。
クレジットカードが複数枚欲しいなら計画的に申し込もう
クレジットカードを複数枚同時に申し込むことが、審査に落とされやすいということはご理解して頂けたと思います。
それでもやっぱり欲しいカードが複数枚ある場合は以下のようなポイントに気をつけて、計画的に申し込むことをおすすめします。
- 申し込む枚数は3枚まで、多くても5枚程度までにしておく。
- 一度で同時に3枚申し込むより、1ヶ月程度の間隔を空けたほうが審査に通りやすくなる。
- 申込時のキャッシング枠をゼロ円にする。
- すでに持っているクレジットカードのキャッシング枠をゼロ円にしておく。
- 1枚目の審査結果が出るまでは、次のカードを申し込まないようにする。
- 審査に落ちたら半年間は時間を空ける。
ここまでの内容と重複するものもありますが、およそ上記のポイントを意識しておくことで、無謀な複数申し込みは避けることができるでしょう。
まとめ
今回は、クレジットカードの複数申し込が、どのような理由で審査に落ちやすくなるのかを中心にご説明してきました。
前提として、複数申込みをしたからといって必ず審査落ちする訳ではなく、各クレジットカード発行会社の審査基準や申込みをする本人の属性でかなり左右されます。
ですが、例えば一気に10枚同時に申し込むなど無謀な申込みをしてしまうと、審査に通るものも通らなくなります。
クレジットカードの複数申し込みが審査に落ちやすくなる理由をもう一度まとめると以下のようになります。
複数申込みが審査に落ちやすくなる5つの理由
- 個人信用情報に申し込みをした事実はすべて記載される
- そもそも複数申し込みを認めていない
- お金に困っていると警戒される
- 入会特典目的だと思われる
- 総量規制に引っかかる可能性
そして短期間で複数申し込みをする限度枚数を含め、少しでも審査を通しやすくするには、以下のポイントに気をつける必要があります。
審査を通しやすくする6つのポイント
- 申し込む枚数は3枚まで、多くても5枚程度までにしておく。
- 一度で同時に3枚申し込むより、1ヶ月程度の間隔を空けたほうが審査に通りやすくなる。
- 申込時のキャッシング枠をゼロ円にする。
- すでに持っているクレジットカードのキャッシング枠をゼロ円にしておく。
- 1枚目の審査結果が出るまでは、次のカードを申し込まないようにする。
- 審査に落ちたら半年間は時間を空ける。
もちろん、これら全てに気をつけても審査落ちする時は落ちますが、意識することで確実に審査が通る可能性は上がるはずです。
また、どうしても欲しいクレジットカードがある場合などは、他のクレジットカードには申し込まずにそれ1本に絞ったほうが良いでしょう。
これからクレジットカードの申し込みをする方も、今現在、多重申込みブラックの方も、狙っているカードが複数ある場合は、ここでご紹介した内容を意識して、計画的な申込みをしましょう。