クレジットカードは今や私達の生活には欠かせない便利なものですが、その手軽さからついつい使い過ぎてしまうこともあります。
毎月の支払が滞りなく出来ているうちはいいのですが、自分の支払い能力を超え滞納した状態を放置してしまうと、あなたにとって不利益なペナルティが課せられ、最悪の場合カード会社から訴訟を起こされ裁判や差し押さえになることもあります。
差し押さえとなると強制執行なので、知らなかったでは済まされません。
ここではクレジットカードの支払いを滞納することで起こりうる様々な事態を理解し、そうならない為の対策や、どうしても支払えない時の対応策についてまとめました。
もし少しでも気になる方は、ぜひ最後まで読み進めて、最悪の事態だけは避けられるようにしましょう。
クレジットカードの支払いを滞納し続けるとどうなる?
ここではクレジットカードの支払いを滞納し続けた場合、どのような事態になってしまうのか、4つの段階に分けて解説していきます。
初期段階
- クレジットカードの利用停止
- 支払督促状(ハガキ)が届く
- 自宅や携帯に支払い催促の電話がかかってくる
支払いの滞納から初期の段階では、クレジットカードが使えなくなって、督促のハガキや催促の電話が携帯や自宅にかかってきます。
クレジットカードの利用停止
クレジットカードの支払を滞納すると当然のことながら利用停止になります。
この時点で滞納分を支払えば、すぐにクレジットカードも使えるようになります。
支払督促状が届く
引き落とし日からおおよそ3営業日~10日前後で発送。
内容は引き落とし日に支払いが確認出来なかった旨と、入金や連絡を促す内容が記載されています。
自宅や携帯に支払い催促の電話がかかってくる
引き落とし日の支払いが確認出来ない場合は、2~3日後から携帯電話へ、連絡がつかない場合7~14日前後には自宅へ支払い催促の電話がかかってきます。
ちなみに貸金業法では8時~21時の時間帯以外の訪問や電話での取り立てを禁止しています。
中期段階
- 勤務先の会社などに支払い督促の電話がかかってくる
- 信用情報機関に「延滞情報」が記録される可能性がある
支払日から滞納をし続けて2~3週間後には会社に連絡が入り、信用情報に傷がつく可能性がでてきます。そうなると各種ローンが組めなかったり、携帯電話の割賦購入ができないなど社会的な不都合が生じてきます。
勤務先の会社などに支払い督促の電話がかかってくる
支払いの滞納が続き、自宅や携帯での連絡が取れないと、おおよそ2週間~3週間後からは勤めている会社にも支払い督促の電話がかかってくるようになります。
その際、クレジットカード会社の担当者は、本人確認ができるまでは個人の名前で電話してくることが多いようです。
ただこの辺りはクレジットカード会社によってバラつきがあり、電話応対の方に聞かれたら会社名を答えるクレジットカード会社もあるようです。
信用情報機関に延滞情報が記録される可能性がある
支払いを滞納し続けると、信用情報機関が管理する個人の信用情報に延滞したという事実が情報として記録される可能性があります。
日本の信用情報機関には以下の3つがあり、国内にある金融機関は必ず1つもしくは2つ以上の信用情報機関に加盟しています。
- CIC(株式会社シー・アイ・シー)
- JICC(株式会社 日本信用情報機構)
- 全国銀行個人信用情報センター
世間で「ブラックリスト」などと呼ばれているリストは存在せず、これらの信用情報機関が管理する信用情報に入金状況を示す「A(未入金)」や「$(入金済み)」などの記号が記録されていきます。
いわゆる一般的に「事故情報」と呼ばれるもので、正確には「異動情報」といい、『信用情報に傷がつく』と表現されます。
信用情報に傷がつくと、以下のような影響があります。
- 新規クレジットカードの審査に通らなくなる
- クレジットカードの更新ができなくなる
- キャッシングはもちろん、住宅ローンや教育ローン、自動車ローンなど各種ローンの審査に通らなくなる
- 携帯電話の割賦購入ができなくなる
どのくらい滞納を続けると信用情報に傷がつくの?
信用情報機関のCICのHPでは、滞納が「61日以上または3ヶ月以上」続くと信用情報に「異動」と記載されるとあります。
ですが、これはあくまでも一般的な期間であり、実際に信用情報を記録するのはクレジットカード会社です。
なので滞納が正規の支払日から61日に満たない場合でも、あなたが滞納を繰り返していると、厳しいクレジットカード会社は1日で「A(未入金)」をつける可能性もあるのです。
本人なら信用情報を自分で確認できます
実はこの信用情報は、1000円(税込)の手数料を支払えば個人でもインターネットで「信用情報開示報告書」として情報開示することができます。
ちなみに下の画像は私の信用情報開示報告書の一部です。
「$」以外にも「–」がありますが、これはクレジットカードの利用がない場合に記録される記号です。
後期段階
- クレジットカードの「強制解約」
- 信用情報機関に「異動情報」が記録される
- クレジットカード会社から催告書が送られてくる
滞納も3ヶ月以上放置する頃にはクレジットカードは強制解約をされ、信用情報に異動情報が記録されます。そして法的措置の準備を示す催告書が送られてきます。
クレジットカードの強制解約
支払いの滞納が長期にわたると、クレジットカード会社から強制的に解約されます。
強制解約になると、仮にこの時点で滞納分を支払っても、クレジットカードの利用再開はもちろん、他社でのクレジットカード審査もまず通ることはありません。
信用情報機関に異動情報が記録される
3ヶ月以上支払いを滞納続けている場合は、かなり高い確率で信用情報に「異動」の文字が記録されています。
先に述べたように、この状態になると、クレジットカードの審査はもちろん、各種ローンの審査にも通ることはありません。
異動情報(事故情報)はクレジットカード会社との契約完了から最長5年間は信用情報機関で保有され、どこの金融機関も確認することができます。
クレジットカード会社から催告書が送られてくる
督促状は普通郵便で届きますが、催告書は一定の法的効果があり、内容証明で送られてきます。
また、督促状は「支払いを滞納している延滞金と、その金額に対しての遅延損害金」を求めているのに対し、催告書は「延滞金を含めた借りている金額の全て」を一括で求めています。
催告書が届くとかなり危険な状態ですが、これをさらに放置すると、いよいよ資産の差し押さえなど「法的な手続き」をいつされてもおかしくない状態となります。
最終段階
- 裁判所から「支払督促」が送られてくる
- 給与の差し押さえ
- 不動産の差し押さえ
- 預金口座の差し押さえ
いよいよ裁判所からの支払督促が送られてきます。正しく対応しないと給与や銀行口座の預金も差し押さえとなり、勤務先にも借金が発覚してしまいます。
裁判所から支払督促が送られてくる
裁判所から支払督促が送られてきたら、いよいよ最終段階です。
支払督促状を受け取ってから2週間以内に異議申し立てをせず、これを無視し続けると、いつでも差し押さえを執行される可能性があります。
ここでの異議申し立てとは、「分割で返済するので和解させてください」ということになります。
給与の差し押さえ
給料の差し押さえをされると、当然のことながら借金があることが勤めている会社にもバレてしまいます。
給料の差し押さえは、「手取りの4分の1まで」もしくは「33万円を超えた部分は全額差し押さえ可能」と法律で決められています。
不動産の差し押さえ
不動産の場合は、滞納している金額が100万円以上の高額になると差し押さえられる可能性があります。
逆にいうと、100万円以下の少額の滞納で不動産を差し押さえられる可能性は低いといえます。
預金口座の差し押さえ
預金口座も当然に差し押さえ対象ですが、銀行でローンを組んでいた場合は注意が必要です。
銀行ローンを組んでいる状態で、差し押さえを受けると、ローン残高の一括返済を求められてしまいます。
支払いに応じられず2ヶ月以上経過すると、やはり滞納扱いとなってしまい、信用情報に異動情報が記録されてしまいます。
スポンサーリンク最悪の事態を避けるために
差し押さえは金銭的にも精神的にもかなりキツいはずです。そのような事態を避けるためには、滞納してしまっても放置せずに分割でも返済することが大切です。
差し押さえを受けるとさらに金銭的に厳しくなるのはもちろん、精神的にもかなり辛い状態になります。
そうならないために何よりも大切なのは、クレジットカード会社が定めた「支払い期日」をしっかりと守り、滞納をしないということです。
仮に支払いを滞納してしまっても、クレジットカード会社の督促の連絡は無視せずに、支払いの期日を延期してもらったり、分割払いが出来ないかの相談をすることをおすすめします。
スポンサーリンクまとめ
いかがでしたでしょうか?
ここまでご説明した通り、クレジットカードの支払いを滞納し続けるというのは、かなり危険なことだと理解して頂けたと思います。
クレジットカードの支払いを滞納し続けると、クレジットカードが使えなくなるのはもちろん、信用情報に傷がつき、住宅や自動車などの各種ローンが組めなくなり、携帯電話も割賦購入(分割払い)ができないなど、今後の生活にかなりの影響がでてしまいます。
最終的に差し押さえとなると、借金があることを勤めている会社の人たちに知られ居づらくなり、自主退職する人も少なくありません。
また、そこまでの最終段階ではなく、たとえ数日の滞納であっても、それを繰り返しているとやがてあなたの信用がなくなり、数日の延滞で信用情報にネガティブな記録をされてしまう可能性もあります。
クレジットカード会社と上手く付き合っていくには、信用情報に傷がつかないように、支払い期日を守り、滞納をしないことが大切です。
もし支払い期日が差し迫り、間に合いそうにない場合でも最後まで諦めてはいけません。
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